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会社の法律顧問の選び方:判断基準、顧問契約、署名前に確認すべきこと

依頼する側のためのガイドです。事業がどの段階に来たら、案件ごとの依頼ではなく顧問弁護士を置くべきか。顧問契約に書いておくべき業務範囲、費用に見合うかどうかの測り方、そして決める前に法律事務所へ尋ねるべき質問を扱います。

スワンワラ法律事務所— ビジネス法務チーム2026年8月30日11 min read
会社の法律顧問の選び方:判断基準、顧問契約、署名前に確認すべきこと

順序を誤った質問

会社がよく尋ねるのは「法律顧問を雇うべきか」ですが、これには答えられません。1段階飛ばした質問だからです。

答えられる質問は、会社は今、すでに何を約束しているかです。事業の法的リスクは売上に比例して増えるのではなく、他者に対して行った約束の数、つまり顧客、取引先、従業員に対する約束の数に比例して増えるからです。

売上は大きくても現金販売で即納し、常勤の従業員がいない会社は、売上は少なくても30人の従業員を抱え、10社の取引先に掛け取引の条件を与え、インターネットからダウンロードした契約書のひな形を使っている会社よりも、リスクが低いのです。

時期が来たことを示す3つのサインがあります

1つ目:誰も答えない法律上の疑問が残っている。 ある月に、営業部門や人事部門が、正しいかどうか確信のないまま判断しなければならない事柄があり、結局は感覚で決めているなら、それは誰も数えていないまま積み上がっているリスクです。

2つ目:変わってしまった業務に、以前の書類が使われている。 商品しか売っていなかった頃に作った契約書のひな形は、会社がサービスも売り始めた後も使われ続けることが多いのですが、引渡し、保証、成果物の所有に関する条項は互いに代用できません。

3つ目:期限内に答えなければならない事柄が出始めた。 督促状、労働監督官の命令、監督官庁からの書面には、いずれも受け取った日から期限が進み始めます。会社が弁護士を見つけた日からではありません。

顧問契約に入れるべきこと

実際に使える法律顧問契約は短いことが多いのですが、次の4点を明確にしています。

あらかじめ含まれる業務範囲:できることをすべて列挙するのではなく、業務の種類で書きます。たとえば、相談への回答、会社が受け取った契約書の審査、往復書簡の作成です。

別料金となる業務との境界:新しい契約書を丸ごと起草する場合、出張しての交渉、官公庁への提出を要する業務、裁判所での代理について書く必要があります。書かなければ、3か月目に双方の理解が食い違います。

担当者と対応時間:主たる担当者の氏名、取り決めた連絡手段、通常の案件と緊急の案件を分けた返答の目安時間を入れるべきです。

秘密保持と書類の返却:契約が終了するときに起きること、すなわち原本ファイルの返却、未了案件のまとめ、委任状の取消しを含みます。

決める前に尋ねるべき質問

「この件を引き受けますか」と尋ねるよりも多くの情報が得られるのは、仕事の進め方で答えざるをえない質問です。

  • 今日、会社が契約書を1通送って審査を依頼した場合、その後の流れはどうなるか。誰が読み、どのような形で返事が来るか
  • 案件が裁判所に係属したとき、担当チームは変わるか
  • 当社と似た事業に携わったことがあるか。この種の事業でよく見られる問題は何か
  • 当社の相手方となる別の依頼者がその事務所にいる場合、どう扱うか

最後の質問は、多くの会社が考えているよりも重要です。利益相反は、契約の署名時ではなく、案件の途中で表面化することが多いからです。

まず3つから始めればよく、全体を作り直す必要はありません

ほとんどの会社は、最初の月に顧問にすべてを確認してもらう必要はありません。最初に成果が出るのは、会社が毎日使っている3つの書類群です。

顧客に送る契約書のひな形:最も繰り返し使われる書類なので、1つの欠陥がすべての顧客に繰り返されるからです。

雇用関係の書類:雇用契約書、就業規則、警告書の書式です。ほぼすべての労働紛争の結果を左右する一式だからです。

顧客が支払わないときの回収方法:督促状の書式から、訴えると決める前の段階の順序までです。

この3つで、中堅の事業が裁判所に行くことになる原因の大部分をすでにカバーしています。株主構成、ガバナンス、投資家を迎える準備は、事業がその段階に至ってから取り組めば足ります。

顧問契約の最初の1か月後に手元にあるべきもの

うまく機能している顧問契約は、最初の1か月の終わりまでに目に見える形になります。すべての問題が解決しているからではなく、弁護士が事業を十分に理解し、素早く答えられるようになっているからです。会社は次のものを合理的に期待でき、契約の中で求めることもできます。

中核書類の受け取り。 事務所は基本書類を求めるべきであり、会社もそれを提出すべきです。会社の登記事項証明書と目的条項、株主名簿と株主間契約(あれば)、最も収益またはリスクの大きい契約、就業規則と標準の雇用契約、事業が依存している許認可と登録です。この段階で見つかる不備、たとえば許認可の欠落や、名簿と届出内容の不一致は、それ自体が発見事項です。

すべての欠陥の一覧ではなく、リスクの順位付け。 事業に最も早く、最も大きな打撃を与えうる順に問題を並べ、それぞれに短い理由を付けてもらってください。30項目を同じ重みで指摘する最初のレビューは、対応に移しにくいものです。順位付けされた3〜5項目に、会社側の担当者がそれぞれ付いていれば、そうではありません。

合意した依頼窓口と回答期間。 依頼を送る一つのアドレスまたはグループ、会社側で依頼を送れる人、事務所側で回答する人、そして通常案件と緊急案件の回答期間です。これは、上の契約についての説明にある「担当者と対応時間」という条項の実務的な形です。

契約台帳。 現在有効な契約の簡単な表です。相手方、内容、開始日と終了日、更新と解約の通知期限、その関係の責任者を載せます。第一の用途は、通知期限が気づかれないまま過ぎることがなくなることです。第二の用途は、次にひな形や相手方を見直すときに、古いメールを探すのではなく、台帳から始められることです。

書面による最初の報告書。 簡潔で平易な言葉により、受け取ったもの、見つかったこと、順位付けされたリスク、事務所が最初に行うよう勧めること、書類が足りずに評価できなかったことを記載します。この報告書は、事務所が事業を理解したのか、ファイルを読んだだけなのかを知る手がかりにもなります。

これが意味しないこと。最初の1か月は、紛争が起きないことの保証ではなく、事務所は渡されていないものを審査することはできません。受け取りの速さは、弁護士にも会社にも同じくらい左右されるため、書類を集める担当者を社内で決めておいてください。

1か月たっても、事務所が以前は知らなかったことで、今は自社の事業について何を知っているのかを言えないなら、更新のときではなく、その時点で申し出てください。

関連情報

Frequently asked questions

訴訟を経験したことのない小さな会社にも、法律顧問は必要ですか。+

すべての会社に必要というわけではありませんが、実際に役立つ目安は会社の規模ではなく、会社がすでに負っている約束の数です。就業規則が必要な従業員がいる、商品を先に納めて代金を後で受け取る取引先がいる、同じ契約書のひな形を毎月繰り返し顧客に署名してもらっている、という場合、会社は毎月リスクを積み増していることになります。店頭で現金販売をし、常勤の従業員がいない会社であれば、多くの場合、その都度の依頼で足ります。

案件ごとに弁護士を依頼するのとは、どう違いますか。+

違いは関わるタイミングです。案件ごとの依頼では、弁護士が入るのは事実がすでに固まった日です。契約はもう署名され、あるべき書類も作られていません。できるのは、起きたことに対して争うことだけです。顧問の場合は、署名の前に読む人がいて、決める前に答えられる人がいます。この時点ではまだ選択肢が多く残っています。両者は代わりになるものではありません。多くの会社は、日常業務には顧問を使い、実際に紛争が起きたときに訴訟については別途取り決めています。

顧問契約の業務範囲は、どのくらい詳しく書くべきですか。+

ある業務が範囲の内か外かについて、双方が同じ答えを出せる程度に詳しく書きます。後で揉めやすい点は多くありません。新しい契約書を丸ごと起草する場合は通常業務か別料金の業務か、出張しての交渉は含まれるか、官公庁への提出を要する業務はどこに入るか、そして事案が裁判所に係属した後はどう数えるか、の4つです。この4点が明確に書かれていれば、残りは問題にならないことがほとんどです。

対応時間も契約で決めておくべきですか。+

決めておくべきです。依頼する側が最初に実感する点だからです。実際に取り決められるのは、連絡手段、名前を明記した主たる担当者、そして通常の案件と緊急の案件を分けた返答の目安時間です。これは長いサービス一覧よりも重要です。会社が顧問を替える理由の多くは、答えが必要な日に連絡がつかないことであり、法的意見の質ではないからです。

費用に見合っているかどうかは、どうすればわかりますか。+

使える指標は、裁判所に行く前に終結した案件の数、署名前に修正された契約書の数、そして前年と比べた取引債権の回収にかかった期間です。これらは会社自身の記録から測れます。よい顧問であれば、たとえば四半期ごとなど、一定期間ごとの業務のまとめを喜んで出し、時間がどの案件に使われたかが見えるようにします。防げた損害の金額は、起きなかったことなので、もともと見積もりが難しいものです。

1つの事務所にすべて任せるべきですか。それとも専門ごとに分けるべきですか。+

事業にどれだけ専門的な案件があるかによります。一般的な事業では、会社の事情全体を把握している主たる事務所を置き、必要なときにその事務所が専門家と調整する形が有益なことが多いです。それぞれの事務所に事情を最初から説明し直すこと自体にコストがかかるからです。特許や複雑な税務事件のように専門性の高い業務が多い事業は、最初から分けたほうが割に合うことが多いです。

外部の顧問と社内弁護士の雇用では、何が違いますか。+

社内の法務担当者は事業をより深く理解し、最初から会議に加わっていますが、1人ですべての分野をカバーすることはできず、弁護士の資格がなければ会社に代わって訴訟を行うこともできません。外部の顧問はより広い分野をカバーでき、裁判所まで続けられますが、会社側からより多くの連絡が必要です。そのため、成長した会社の多くは両方を使い、社内の人がふるい分けと調整役を担います。

顧問を替えたい場合、何を準備すればよいですか。+

書類の返却と未了案件の状況のまとめについては、終わらせるときに話すのではなく、最初から契約に取り決めておくべきです。受け取るべきものは、会社の書類の原本ファイル、未了案件の一覧と重要な期限、そして取り消すべき委任状です。これは事前に書いておけば非常に安く済み、書いていなければ必ずもめます。

顧問契約の最初の1か月で、会社は何を期待すべきですか。+

現実的な最初の1か月で得られるものは五つです。中核となる会社書類の受け取り、主要リスクの順位付き一覧、依頼の窓口と回答期間についての合意、現在有効な契約の台帳、そして簡潔な書面の最初の報告書です。紛争が起きないことを約束するものではなく、事務所は渡された書類しか審査できません。

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