多くの債権者は、勝訴すると真っ先に給与の差押えを思い浮かべます。定職のある債務者は、最も確実な資金源に見えるからです。しかし給与の差押えには条件と限界があり、失望する債権者もいます。提訴の前にこの限界を知っておけば、どの経路で回収するかを計画できます。
いつ差し押さえられるのか
給与の差押えは強制執行の一部であるため、順序は、提訴し、裁判所が判決を言い渡し、裁判所が債務者に一定期間内の支払を命じる命令を出す、というものです。その期間が過ぎても債務者が支払わない場合に、債権者は執行令状を申請し、執行官に給与を差し押さえるよう申立てをします。
判決の前には、通常、債権者は給与を差し押さえることができません。ただし、債務者が財産を移したり隠したりしているという証拠があるなど、法律が定める理由がある場合に、債権者が裁判所に仮の保護を求めるときは別です。
法律は給与の一部を債務者のために守っている
給与、賃金およびこれに類する収入のうち、債務者の生活のために法律が確保している部分は、強制執行の対象になりません。現在の一般的な基準は月20,000バーツです。これを超える部分が、執行官が定めるところにより差し押さえられます。
裁判所は、債務者の状況や負担、たとえば子の数や債務者が扶養すべき人の数を考慮して、法律が定める範囲内で、確保される金額を増減させることがあります。
退職金や年金、債務者が退職によって受け取る金銭など、法律が特別に守っている種類の金銭もあります。種類ごとに詳細は異なるため、個別に確認する必要があります。
本記事の数字や基準は一般的な原則です。改正されることがあり、個別の事案には例外もあります。強制執行を計画する前に弁護士にご確認ください。
債務者の勤務先が分からない場合
給与を差し押さえるには、債務者の雇用主が誰かを知っている必要があります。この情報がない債権者は、財産調査から始めなければなりません。契約時や申込書、あるいは債務者がかつて送付した書類で提供された情報が、多くの場合よい出発点になります。また、強制執行の段階では、一部の種類の情報は執行官または裁判所を通じて照会することができます。
自営業や自分で事業を営む債務者には差し押さえる給与はありませんが、取引先が支払うべき金銭がある場合があります。これは債務者が有する債権として差し押さえることができます。
差押命令を受け取った雇用主
従業員の給与の差押通知を受け取った人事部門がすべきことは、命令の指示どおりに金額を控除し、定められたとおりに執行官に支払うことです。従わなかった、あるいは差し押さえられた部分を従業員に払い続けた雇用主は、その金額について債権者に対し自ら責任を負うおそれがあります。
従業員がすでに退職している、給与が基準を下回っている、複数の事件の差押命令が同時に届いたといった場合は、執行官に書面で通知してください。控除しないと自分で判断してはいけません。
給与だけが財産ではない
多額の債権の場合、給与の差押えだけでは完済までに何年もかかることがあります。より早く回収できる債権者は、たいてい、土地、車両、会社の株式、他人が債務者に支払うべき金銭など、複数の種類の財産を同時に調査し、最も早く金銭になり、費用に見合う財産から執行を始めます。これらはすべて、判決の日から10年の期間内に行わなければなりません。
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勝訴したのに債務者がまだ支払わない場合は、当事務所の弁護士チームにご相談ください。債務者にどのような執行可能な財産があるか、どこから始めるべきかの評価をお手伝いします。
本記事は一般的な情報であり、個別の事案に対する法的助言ではありません。

